寒蘭の育て方
寒蘭は採光、水、風が栽培のポイントです寒蘭の自生地のような場所を作ってあげましょう。 適度に光を与え風を通し水を与える。この加減が蘭栽培の難しさでありまた、楽しさでもあります。
寒蘭の自生地
写真は高知県東部の寒蘭の自生地です。
水はけの良い斜面に木々の木漏れ日がチラチラと当たっており、湿気を含んだ柔らかい風が通る場所です。
寒蘭の栽培環境
採光について
直射日光の当たらない一日中明るい所に置いてあげて下さい。
自生地のようにチラチラと当たる木漏れ日のような環境が理想ですので
園芸用品店で売っている遮光ネットやよしず等で遮光します。
光が強すぎると葉やけをおこし、弱すぎると発育、発色が悪くなりますので注意しましょう。
通気について
寒蘭は風通しの良い場所に自生しています。
換気をして、空気の流通を良くしてあげましょう。特に夏場は重要で蘭が蒸れない様涼しくしてあげて下さい。窓を開けて、扇風機等で空気を流通させてあげて下さい。
温度について
真夏、真冬の管理が生育に影響をあたえます。
夏場
40度を超えないようにしてください。扇風機等で換気をして温度を下げましょう。
冬場
0度以下にならないように、外で育てている場合は鉢の中が凍らないようにして下さい。凍りそうな場合は蘭棚をビニールで囲う等対策をしましょう。
※ビニールで囲った場合、日中に蒸れそうな場合は換気をして下さい。
寒蘭の栽培管理
水やりついて
水やりの基本は、”用土が乾燥してきたら水を与える”ということです。
水切れにならないように毎日鉢の表面をよく観察して乾いてきたら水を与えてください。
また、鉢の中の老廃物を洗い流し、新鮮な空気を取り入れるために水を与えるときはとにかくたっぷりとあげましょう。
1〜3月、11〜12月
1週間に1回午前中にあげてください
4〜6月
2〜3日に1回午前中にあげて下さい。特に5月は蘭が新芽の発芽準備中ですので
十分注意してください。
7月〜9月
3日に1回夕方または日没後、涼しくなってからあげて下さい。
10月
4日に1回午前中にあげて下さい。新芽、花芽が一番成長する時期なので十分注意してください。
※寒い冬は朝暖かくなってから、夏は夕方涼しくなってから、鉢底から水が流れるまでたっぷりやります。
病気予防について
春と秋にダイセン系やダコニール等で病気の予防をしましょう。
※消毒作業をする場合、かならず適量を守り、マスク、手袋等で体を防護して安全に行って下さい。
防虫について
春と秋にオルトラン粒剤等で防虫しましょう。
※花芽を付けた株は虫に狙われやすいので注意して下さい。
忌避剤の樟脳(ナフタリン)や粘着シート(ホリバー等)で防虫してあげてください。
また、鉢数が少なければ蚊帳 (蘭には触れないよう) のようなもので被うのも良いかもしれません。
※貝殻虫について
貝殻虫の予防は5月頃に行なって下さい。散布は気孔のある葉裏までしっかり散布しましょう。
※散布は1度目と2度目(1週間後)の合計2回行います。2回行うのは1度目に駆除し切れなかった卵も駆除するためです。
※消毒作業をする場合、かならず適量を守り、マスク、手袋等で体を防護して安全に行って下さい。
最後に
お住まいの環境によって温度・湿度・光線の入り方が変わるため、栽培方法も工夫が必要だったりします。どの生き物も同じですが、寒蘭もよく観察し愛情をもって接してあげてください。 寒蘭もそれに答え美しい花を咲かせてくれることでしょう。